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中村 治人
日本原子力学会誌, 10(1), p.2 - 6, 1968/00
原子炉の中性子を利用して、いわゆる無担体のP製品を製造するには、一般にS(n,p)P反応が使われる。生成したPはターゲットであるイオウから分離されて塩酸溶媒としてとり出されることが多い。この分離法としては多くの方法があるが、本格的なPの定常的な調整法としては、昇華法が諸外国で最も広く採用されている。この方法は照射ずみのイオウを気体にするので、万一装置が破損した場合には放射性のイオウで周囲の空気を汚染する危険性がある。本報においては、これらの危険性をさけるため、イオウを有機溶媒に溶解し、水溶液でPを抽出する方法を検討した結果を報告する。